【生命保険】掛け捨て型の金額相場はいくら?種類ごとの目安や加入すべき人まで説明
生命保険の保険料を安く抑えたい人は、掛け捨て型保険がおすすめです。では、掛け捨て型保険の保険金額や保険料は、いくらが妥当なのでしょうか?本記事では、掛け捨て型保険の種類ごとの金額相場を紹介します。また、掛け捨て型保険に加入すべき人も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
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掛け捨て型保険とは?
まずは、掛け捨て型保険について解説します。
貯蓄性のない保険
掛け捨て型保険は、貯蓄性のない保険です。生命保険には、「掛け捨て型」と「積み立て型」の2種類があります。掛け捨て型は支払った保険料が戻ってきませんが、積み立て型は解約や満期のタイミングで返戻金や満期保険金を受給可能です。タイミングによっては、支払いにあてた保険料よりも返戻金が高額になる場合もあります。
掛け捨て型と積み立て型の特徴は、以下のとおりです。
掛け捨て型 | 積み立て型 | |
貯蓄性 | なし | あり |
保険料 | 安い | 高い |
積み立て型は解約時に返戻金を受給できる一方で、保険料は掛け捨て型よりも高くなるため注意が必要です。
掛け捨て型の種類ごとの金額相場は?
ここからは「生命保険」「医療保険」「がん保険」の種類ごとに、掛け捨て型の金額相場を解説します。
生命保険
生命保険は、死亡時に支払われる「死亡保険金額」を加入時に設定します。死亡保険金額が高額になるほど、保険料は高くなります。
2001~2022年の生命保険加入者の死亡保険金額の相場は、以下のとおりです。
死亡保険金額の相場推移
年代 | 全体 | 男性 | 女性 |
2022年 | 957万円 | 1,373万円 | 647万円 |
2019年 | 1,261万円 | 1,866万円 | 801万円 |
2016年 | 1,225万円 | 1,793万円 | 794万円 |
2013年 | 1,317万円 | 1,882万円 | 876万円 |
2010年 | 1,433万円 | 2,043万円 | 944万円 |
2007年 | 1,626万円 | 2,382万円 | 980万円 |
2004年 | 1,514万円 | 2,195万円 | 963万円 |
2001年 | 1,600万円 | 2,197万円 | 1,073万円 |
出典:公共財団法人生命保険文化センター「2022(令和4)年度生活保障に関する調査(速報版)」
2007年から死亡保険金額の相場は減少傾向で、直近3年でさらに減少しています。また、2019年の年代別死亡保険金額の相場は、以下のとおりです。
年代別の死亡保険金額相場
年齢 | 男性 | 女性 |
20代 | 1,330万円 | 735万円 |
30代 | 2,331万円 | 1,013万円 |
40代 | 2,205万円 | 818万円 |
50代 | 1,992万円 | 824万円 |
60代 | 1,192万円 | 655万円 |
出典:公共財団法人生命保険文化センター「令和元年度生活保障に関する調査」
男性・女性ともに30代の死亡保険金額がもっとも高額です。パートナーや子どもができて新たに生命保険に加入したり死亡保険金額を上乗せしたりなど、生命保険の必要性が高くなります。ただし、2019年のデータのため、直近はもう少し各年代の保険金額は低いでしょう。
ここからは、保険料をシミュレーションします。シミュレーションの条件は以下のとおりです。
シミュレーションの条件
- 保険期間10年の定期保険(掛け捨て型)
- 特約付帯なし(基本保障のみ)
- 死亡保険金額は各年代の死亡保険金額相場を10万単位で四捨五入して設定
年代ごとの月額保険料(記載年齢で新規に加入した場合)の相場は以下のとおりとなります。
年代ごとの月額保険料相場の目安
年齢 | 月額目安保険料(男性) | 月額目安保険料(女性) |
20代(25歳) | 1,121円(保険金額1,300万円) | 516円(保険金額700万円) |
30代(35歳) | 2,803円(保険金額2,300万円) | 1,100円(保険金額1,000万円) |
40代(45歳) | 5,882円(保険金額2,200万円) | 1,658円(保険金額800万円) |
50代(55歳) | 1万2,330円(保険金額2,000万円) | 2,866円(保険金額800万円) |
60代(65歳) | 1万7,758円(保険金額1,200万円) | 5,087円(保険金額700万円) |
高齢になるほど、死亡リスクが増加するため保険料は高いです。また、保険商品や保険期間、特約の有無によって保険料は変動するため注意してください。
医療保険
医療保険は、疾病やケガで入院した際に給付金が支払われる保険です。入院1日あたりの給付金額(入院給付日額)を設定します。入院給付日額1万円の医療保険に加入している人が治療のために10日間入院した場合、支給される給付金は10万円です。入院給付金が支払われる保険に加入している人の入院給付日額の相場は、以下のとおりとなります。
入院給付日額の相場(2022年)
全体 | 男性 | 女性 |
8,700円 | 9,600円 | 8,100円 |
出典:公共財団法人生命保険文化センター「2022(令和4)年度生活保障に関する調査(速報版)」
女性より男性の平均額が高くなっています。また、年代別入院給付日額の相場は以下のとおりです。
年代別入院給付日額の相場(2019年)
年齢 | 入院給付日額(男性) | 入院給付日額(女性) |
20代 | 9,000円 | 7,800円 |
30代 | 1万1,000円 | 9,000円 |
40代 | 1万900円 | 9,000円 |
50代 | 1万1,700円 | 9,500円 |
60代 | 1万600円 | 9,300円 |
出典:公共財団法人生命保険文化センター「令和元年度生活保障に関する調査」
男性と女性どちらも50代の入院給付日額が、もっとも高いです。ただし、上記は2019年のデータのため、直近の相場はもう少し下がるでしょう。
ここからは、保険料をシミュレーションしてみます。シミュレーションの条件は、以下のとおりです。
シミュレーションの条件
- 保険期間は終身(掛け捨て型)
- 保険料払込方法は終身払
- 優良体料率を適用
- 特約付帯無し(基本保障のみ)
- 入院日数制限は60日
- 入院給付日額は各年代の入院給付日額相場を100円単位で四捨五入して設定
年代ごとの月額保険料(記載年齢で新規に加入した場合)の相場は、以下になります。
年代ごとの月額保険料相場の目安
年齢 | 月額保険料の目安(男性) | 月額保険料の目安(女性) |
20代(25歳) | 1,575円(入院給付日額9,000円) | 1,728円(入院給付日額8,000円) |
30代(35歳) | 2,618円(入院給付日額1万1,000円) | 2,187円(入院給付日額9,000円) |
40代(45歳) | 3,762円(入院給付日額1万1,000円) | 2,700円(入院給付日額9,000円) |
50代(55歳) | 6,120円(入院給付日額1万2,000円) | 4,180円(入院給付日額1万円) |
60代(65歳) | 8,459円(入院給付日額1万1,000円) | 5,508円(入院給付日額9,000円) |
加入年齢が50代になると、保険料はかなり高くなります。掛け捨て型の終身医療保険は、一度加入すれば月額保険料が一定です。そのため、毎月の保険料を抑えたい人は若いうちに加入するのがおすすめです。
また、持病や傷病歴がある人は、特別保険料の加算や審査落ちの可能性もあるため注意してください。健康なうちに医療保険への加入を検討しましょう。
がん保険
がん保険は、がんにり患すると給付金が受け取れる保険です。入院給付日額に入院日数を乗じて給付金を計算するものと、がんと診断された際に一時金を給付するものがあります。2018年のがん保険入院給付日額の年代ごとの相場は、以下のとおりです。
がん保険入院給付日額の年代ごとの相場
年齢 | 入院給付日額(世帯主) |
20代 | 1万2,300円 |
30代 | 1万550円 |
40代 | 1万1,900円 |
50代 | 1万2,500円 |
60代 | 1万1,050円 |
※世帯主と配偶者の給付日額の平均値を記載
出典:公共財団法人生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」
年代による大きな差はありません。ここからは、保険料をシミュレーションします。シミュレーションの条件は以下のとおりです。
シミュレーションの条件
- 保険期間は終身(掛け捨て型)
- 入院給付日額は1万円(1,000円単位で設定できないため)
- がん診断給付金は100万円
- 特約付帯なし(基本保障のみ)
年代ごとの月額保険料(記載年齢で新規に加入した場合)の相場は、以下のとおりとなります。がん保険は入院給付日額を5,000円単位で設定することが基本のため、ここでは入院給付日額1万円でシミュレーションします。
年代ごとの月額保険料の相場
年齢 | 保険料の目安(男性) | 保険料の目安(女性) |
20代(25歳) | 1,420円(入院給付日額1万円) | 1,240円(入院給付日額1万円) |
30代(35歳) | 2,080円(入院給付日額1万円) | 1,600円(入院給付日額1万円) |
40代(45歳) | 3,150円(入院給付日額1万円) | 2,160円(入院給付日額1万円) |
50代(55歳) | 4,740円(入院給付日額1万円) | 2,790円(入院給付日額1万円) |
60代(65歳) | 6,570円(入院給付日額1万円) | 3,530円(入院給付日額1万円) |
掛け捨て型のがん保険は、男性よりも女性の保険料が安いことが特徴です。また、現在は入院給付日額を設定するものよりも、がんと診断された際に一時金を支給するがん保険が主流となっています。
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掛け捨て型保険のメリットとデメリット
掛け捨て型保険とは何か、金額相場とあわせて解説してきましたが、どんなメリットがあるのでしょうか。ここからは、掛け捨て型保険のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
掛け捨て型保険のメリットは、保険料が安いことです。保険料は毎月発生する固定費になります。少しでも毎月の支出を抑えたい人は、掛け捨て型保険の活用を検討してみてください。
デメリット
掛け捨て型保険のデメリットは、解約返戻金や満期保険金がないことです。そのため、支払い済みの保険料は原則戻ってきません。保険に貯蓄機能を求める人は、積み立て型保険を検討してみてください。
掛け捨て型保険に加入すべき人
最後に、掛け捨て型保険に加入すべき人を紹介します。
保険料を抑えたい人
保険料を抑えたい人は掛け捨て型保険がおすすめです。貯蓄機能がない分、保険料は積み立て型保険に比べて安くなります。
定期的に保障を見直したい人
掛け捨て型の生命保険は、保障が一定期間で終わる「定期保険」の商品が主流です。そのため、定期的に生命保険の保障を見直したい人は掛け捨て型を活用してみてください。
まとめ
掛け捨て型保険の金額相場は、保険の種類や年齢により大きく異なります。終身型保険は若いうちに加入すれば、高齢になった際も毎月の保険料を安く抑えることが可能です。本記事で紹介した種目ごとの金額の目安や注意点を参考にしながら、自分にあった保険を探してみてください。