医療保険・がん保険の賢い選択:終身払と短期払(60/65歳払)どちらを選ぶべき?​​​​​​​ | ほけん知恵袋

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医療保険・がん保険の賢い選択:終身払と短期払(60/65歳払)どちらを選ぶべき?​​​​​​​

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公開日:2025-06-24

更新日:2025-07-14

この記事を執筆した保険プランナー

広村泰則

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  経歴:

20年  年間相談件数: 144件

  所属:

クリイト株式会社

 取扱い:

生命保険20社 損害保険6社

保有資格:

AFP (アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー), FP (ファイナンシャルプランナー) 2級, 住宅ローンアドバイザー, 宅地建物取引主任者, 二種証券外務員, 生命保険募集人, 損害保険募集人, TLC (生保協会認定FP)

はじめに

医療保険やがん保険を検討する際、保険料の支払い方法として「終身払」と「60歳払」「65歳払」という選択肢が出てきます。
それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
今回は、それぞれの支払い方法の特徴と、専門家からの視点をご紹介します。

このテーマは唯一の正解があるわけではなく、“お好み”で考えたらよい部分ではあります。
しかし、筆者が一歩踏み込んでアドバイスするとしたら、60歳払や65歳払はあまりお勧めしません。

2つの支払い方法の選択肢とその特徴

基本的な選択の方向性は以下の通りです。

老後の保険料負担をなくしたい場合:
60歳払や65歳払(短期払)が選択肢となります。これは、現役世代のうちに保険料の支払いを終え、老後に保険料の負担がない状態を目指すものです。毎回の保険料は終身払に比べて少し高くなる傾向があります。

毎回の保険料負担を抑えたい場合:
終身払が選択肢となります。保険料の支払いは一生涯続きますが、毎月の保険料を安く抑えることができます。また、将来的に保険を見直したり、他の保険に加入し直す際に、それまでに支払った保険料の累計が少なく済むため、見直しがしやすいという側面もあります。

「損益分岐点」は気にすべき?

「終身払と60歳払で、累計の保険料が何歳で逆転するか?」という「損益分岐点」を比較したがる方もいらっしゃいます。終身払は毎回の保険料が安いですが、支払い続ける必要があるため、いずれ60歳払などの累計保険料を逆転します。単純な計算で算出も可能で、多くの場合、平均寿命よりも少し前の時点で損益分岐点が来るとされており、多くの人にとっては60歳払等を選んだ方が累計保険料は少なく抑えられることになります。

しかし、専門家から見ると、この損益分岐点の比較は「さほど意味がない」と感じます。

その理由は以下の通りです。
実際に何歳まで生きられるか分からない: 将来の正確な寿命は誰にも予測できません。
累計保険料だけの問題ではない: 保険選びは累計保険料の多寡だけで決まるものではありません。
運用を考慮していない: もし保険料の差額をしっかりと積み立てて運用した場合、老後にその貯まったお金を取り崩して保険料を支払うと仮定すると、損益分岐点は100歳以上になる可能性もあり、ずっと先になります。

医療保険・がん保険の意外な弱点:物価上昇

あまり語られませんが、医療保険やがん保険は基本的に物価上昇に弱いという特徴があります。

例えば、今現在、入院すると日額1万円が支払われる医療保険に加入したとします。
30年後に物価が2倍になったとしても、医療保険からの給付はあくまで日額1万円のままです。
物価が2倍になってももらえるものが変わらないということは、その保険の価値が半減することを意味します。

この物価上昇への弱さという特徴は、支払い方法によって感じ方が変わります。

60歳払や65歳払(短期払)の場合:
若い頃に「働いている間に保険料を上乗せして頑張って払い切ったのに、老後になって受け取ることが増えてきた今となっては、その価値が半減しているのか…」と感じるかもしれません。

終身払の場合:
保険の価値は半減しているとしても、「今支払っている保険料の負担感も半分だから、まあこんなものか」と考えることもできるわけです。

このように、物価上昇に弱い医療保険やがん保険を60歳払等にすることで、さらに物価上昇に弱い形にしてしまうことが、本当に賢い選択なのかどうか、という問題です。

専門家がおすすめしない理由と賢い選択肢

上記の理由から、専門家としては60歳払や65歳払はあまりお勧めしないという見解です。老後までに保険料をすべて払い切りたいという気持ちが強いのであれば、それらの選択肢を選んでも問題ありませんが、論理的に考えると、あまり賢い選択ではないかもしれません。

では、どのように考えるのが賢いのでしょうか。

終身払で保険料を抑え、浮いた分を「貯蓄・運用する」
これが最もおすすめされる対策です。
終身払で毎回の保険料を抑え、その浮いた分の保険料を自分で貯蓄し、さらにそれを運用するのです。
そして、老後には、貯まった部分を取り崩しながら保険料を支払っていくという考え方です。
これにより、物価上昇リスクに対応しつつ、老後の保険料負担も実質的に賄うことができます。

「保険は必要ない。保険は掛けずにNISAに全力だ!」などとは言いませんが、お金をかけすぎることは無駄につながりやすくなります。
払い方も同様で短期払を選択して当初の保険料を増やすよりも、保険料は終身払等を選択して当初の保険料を抑え、浮いた分を運用に回したほうが効率的かつ、融通も利いて使い勝手もよくなるのです。

80歳払などの中間的な支払い期間を選ぶ
保険会社によっては、終身払に近いくらい保険料を抑えられつつ、一生涯の支払いではない「80歳払」といった選択肢も提供されています。これも一つの有効な選択肢と言えるでしょう。

まとめ

医療保険・がん保険の支払い方法の選択は、最終的にはご自身のライフプランや価値観によって異なります。
しかし、単に「老後の支払いを無くしたい」と考えるだけでなく、保険の特性である物価上昇への弱さや、保険料の差額を運用する可能性などを考慮すると、終身払で毎回の保険料を抑え、浮いた分を自分で貯蓄・運用していくという考え方が、より賢い選択となるかもしれません。

といっても、以上は理屈で考えた場合の話です。
定年までに保険料を払い込みたいという感情もあるでしょう。
そのあたりも考慮して、いちばん納得のいく選択をしていただけたらと思います。

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  所属:

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  住所:

石川県 金沢市袋町1-1 ルキューブ金沢4階

 取扱い:

生命保険20社 損害保険6社

相談内容:

生命保険の加入/見直し, 損害保険の加入/見直し, ライフプラン, セカンドライフプラン, 相続対策, 資産運用, 住宅ローン, 不動産

保有資格:

AFP (アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー), FP (ファイナンシャルプランナー) 2級, 住宅ローンアドバイザー, 宅地建物取引主任者, 二種証券外務員, 生命保険募集人, 損害保険募集人, TLC (生保協会認定FP)

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